2012/11/26

上杉隆のメールマガジンを解約した 2

前の記事の続き。今回もまたニコニコ動画に送った内容の一部を引用し、その後に説明していく。

2.内容に中傷や個人攻撃が多い

メルマガでは池田信夫、江川紹子、町山智浩、斗ケ沢秀俊に対する個人攻撃をしています。これはいろいろと批判されていることに対して反撃しているつもりなのでしょうが、いずれも上杉の反論は根拠のない罵倒で中傷という他ないですね。こういうのは大嫌いなのですが、ニワンゴ社長の杉本誠司氏は Business Journal でそれはメルマガ発行者に任せるとしており、また炎上も成功と理解していることにより、この点改善の見込みは今後まったくないと判断しました。

Business Journal でのニワンゴ(ニコニコ動画を運営している会社)社長の発言のリンクを示し、発言を引用しておく。

炎上は成功?小沢一郎、GACKT…有名人たちが始めたブロマガって何?
http://biz-journal.jp/2012/10/post_797.html

――(略)出版社と著者の関係を想像したんですが、ドワンゴさんは内容にどれくらい関与していくのでしょうか?

宮原 基本はお任せしています。(略)著者の方がやりたいようにやってもらっている。違法ならともかく、そうじゃない合法の範囲では自己責任にお任せしますというスタンスです。(略)

――過激な記事で「炎上」になるケースも考えられます。

杉本 その辺は投稿者にお任せする感じです。それに現状はきちんと連絡がとれる名の知れた方々なので、何か問題があったら話し合いする余地はあると思っています。

(略)

――とはいえ、ドワンゴ自体に抗議がくる可能性もあります。

杉本 それはうちの管轄ではないという認識です。筆者の方と一蓮托生ではなく、場所を提供する、パーソナルメディアプラットフォームみたいな考え方です。いいか悪いかは読み手の判断で、好みでしかないという。(略)

 誤解を恐れずに言えば、「炎上」したら、もしかしたらブロマガのひとつの成功といえるのかもしれません。(略)

個人攻撃については長くなりそうだが、なるべく簡単に触れておく。

『炎上上等 毎日新聞の虚報記者の虚報』では斗ケ沢秀俊に対して個人攻撃をしているが、内容的には「この記者が自分のことを批判しているから、炎上させろ」と理解した。「理解した」というのは何を言いたいのかよくわからないが、そういうことが言いたいんだろうなという書き方だからだ。こういう示唆的なことを書いたり話したりするジャーナリストや評論家は本当に嫌だ。上杉で言うとわかり易い例は「キラ☆キラ降板問題」だ。知らない人のために簡単に説明すると、上杉が「震災直後にラジオで東電批判したらいきなりレギュラーを降ろされた」かのようにほうぼうで発言していたのだが、実際は震災前に降板は決まっていて、上杉本人も周囲もそれを知っていた、という問題だ。さらにその「東電批判」も実に大したことないものだった。上杉にはこれで「都合の悪い本当の事を言うから干される正義のジャーナリスト」というようなパブリックイメージができた。

話が逸れたが、この件で面白いのは、このメルマガを出した数日後に「読売オンラインコピペ盗用疑惑」が発覚したことだ。つまり上杉自身が大炎上してしまった。

メルマガの内容にも触れておく。

問題は〈「福島、郡山市には人が住めない」との見出しの虚報をした著名ジャーナリストを批判した〉というくだりである。
(略)
さて、この著名ジャーナリストは私(上杉)だそうだ。しかし、私が実際に発言し、書いたのは「福島市や郡山市には人が住めないほどの高線量のホットスポットがある」ということである。それ以上のこともそれ以下のことも断じて言っていない。

上杉は「福島、郡山市には人が住めない」なんて見出しの記事は書いてないと言いたいようだが、実際は2012.03.14のZAKZAKにそういう記事が出ている。「見出しを書いたのは自分ではない」と言いたいのかもしれないが、そうならはっきりそう書けばいい。しかし本文内ではウォールストリートジャーナルの記者の口を借りてそういうことが書いてある。しかもその記事はその後、「ウォールストリート・ジャーナル記者の発言はありませんでした。」という訂正が入り、見出しも「福島、郡山市に人は住めない」から「人体への危険性減らず」に変わってしまう。引用部で「虚報」と書いてあるのはそのためだ。

他の人に関しては、「池田信夫」でメルマガを検索すると解約までに7号、「江川紹子」でも同じく7号、「町山」で検索すると1号ヒットする。「町山」がフルネームでないのは名前を誤記しているためだ。

それらの内容は「上杉に取材しないで批判記事を書いている」云々というものだが、これはもう少しわかりやすく言うと、「報道の中立性を示すためには、双方の言い分を載せるべきである。双方の言い分を載せるためには、上杉の批判をする時には上杉の話を聞きに来なければならない」という事が言いたいのだろう。しかしこれも以下の点で問題がある。

  1. 斗ケ沢秀俊は毎日新聞の記事で(上杉の名前を出さずに)批判をしたが、それ以外はツイッターや個人ブログの記事であり、「報道」ではない
  2. ツイッターや個人ブログは報道でもなければ中立でもない
  3. 上杉を批判している、また上杉が批判している相手は特に間違ったことはほとんど言っていない。江川紹子は間違えたが訂正した
  4. 上杉は取材申し込みやツイッターでのメンション、メールでの連絡をすべて無視している

元々報道ではないのだから、上杉は自分のメディアで反論なり弁解なりすればいいし、実際『上杉隆 読売オンラインコピペ盗用疑惑の流れ』を見るとわかるように上杉はツイッター、ダイヤモンド・オンライン、上杉隆公式サイト、メルマガ、東スポ、TOKYO MX『誤字に夢中!』、TOKYO FM 『TIMELINE』、櫻LIVE(櫻井よしこのネットTV番組)と様々な場所で反論している、あるいは反論の機会を与えられている。

しかし上杉のこれらの反論は反論になっておらず、上杉はTOKYO MXでは池田信夫のツイートを幾つか挙げ「彼(池田信夫)はこれらのツイートを削除して情報隠ぺいしている」と語ったがそれらのツイートは全て残っており削除などされていなかったという失敗をしている。これらのツイートは文言で検索すればすぐにヒットするため、この失敗により上杉は取材どころか簡単な調査もしていないことになるが、上杉もTOKYO MXも訂正などは一切しないまま、上杉は民事訴訟を起こしたとのことである。

私はこのような上杉の「取材しないで批判記事を書いている」云々という批判は全く説得力がないと判断したため、メルマガ解約の理由の一つとして挙げた。上杉による中傷の表現は断片的過ぎるので取り上げなかったが、念のためいくつか書いておくと、相手を「虚報記者」と呼んだり「幼稚」と断じたり、『BLOGOS」と「アゴラ」の記事だけは悪意と作為に満ちた劣悪な記事(筆者・池田信夫氏)を読んでいたら、また思い出してしまった。』というような乱れた日本語などがあった。

(続く)

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